昨年10月、東京都内の消費者からメール
「一関の干しシイタケから1キロ・グラム当たり2000ベクレル近い放射性物質が出た」

市の担当者は「県に見せたが取り合ってもらえなかった」
県の担当者は「国から検査方法が示されず独自の判断が必要だった」
林野庁の担当者は「説明不足だと言われればその通りだ」

フザケルナ



シイタケ汚染問題 一関市側が国や県批判
---ここから
シイタケ汚染問題 一関市側が国や県批判

「早期検査訴えてきたのに」

 一関、平泉、奥州、大船渡の4市町の2011年産干しシイタケから高濃度の放射性セシウムが検出された問題で、最も高い数値が出た一関市で、国や県の対応の遅れを指摘する声が上がっている。国や県は陳謝し、15日には東京電力の担当者が市を訪れ、シイタケの補償を伝えたが、当分、生産を縮小したり廃業を検討したりする農家も出始めた。

 勝部修市長は15日の記者会見で、「早期検査をずっと訴えてきた。明らかに対応が遅い」と県を批判。昨年10月、東京都内の消費者から「一関の干しシイタケから1キロ・グラム当たり2000ベクレル近い放射性物質が出た」とのメールが市に届き、市の担当者は「県に見せたが取り合ってもらえなかった」と明かす。

 林野庁と県の担当者は14日、市内でシイタケの生産農家と懇談し、対応の遅れを認めた。県の担当者は「国から検査方法が示されず独自の判断が必要だった」と釈明、林野庁の担当者は「説明不足だと言われればその通りだ」と陳謝した。

 一関市狐禅寺のシイタケ農家千葉登美夫さん(69)は「検査結果が早く分かれば、違う農作物への転換も考えられた。最悪、シイタケ栽培をやめないといけない」と肩を落とした。

(2012年2月16日 読売新聞)
---ここまで