使えない司法に逆戻りか?
政府が間違えていれば、正すのが司法の役目だろ





川内は再稼働差し止め認めず 高浜と異なる判断 2015年4月22日
 九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の地震対策は不十分として、周辺住民らが再稼働の差し止めを求めた仮処分申し立てで、鹿児島地裁(前田郁勝(いくまさ)裁判長)は二十二日、却下する決定をした。原発の新規制基準に不合理な点は認められないと判断した。関西電力高浜原発3、4号機をめぐる同様の仮処分申し立てでは、福井地裁が十四日、「新基準は合理性を欠く」として再稼働を認めない決定を出しており、判断が分かれた。住民側弁護団は福岡高裁宮崎支部に即時抗告する方針。

福岡高裁宮崎支部に即時抗告

次は勝つぞ!

 七月に1号機の発電を開始する九電の計画は、再稼働を差し止めないこの日の決定によって現実味を帯びる。原子力規制委員会の優先審査により、新基準下で最初に合格した川内原発が再稼働に向け一歩進んだ形。菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で、政府の再稼働方針に変わりはないとの考えを示した。

民意は原発再稼働に反対です。あらゆる世論調査でハッキリしている

 争点は(1)地震対策が十分かどうか(2)火山による危険性の有無(3)避難計画の実効性−。決定理由で前田裁判長はまず「新基準は専門家の審議で定められ、不合理な点はない」と判断。その上で原発の耐震設計の目安となる地震の揺れ(基準地震動)が「自然現象の不確かさを考慮して定めており、新基準に適合するとした判断に不合理な点はない」と認定した。耐震設計も、実験結果から十分な余裕が確保されているとした。保安設備の追加により、事故が起きても放射性物質の外部放出を相当程度防げるとも指摘した。

あれ?(3)避難計画の実効性 は、どう判断したの?机上の空論でしかない

 住民側は「過去の噴火で、火砕流が原発の敷地に到達した可能性がある。避難計画も不十分」とも訴えたが、決定は「カルデラ噴火の可能性は小さいと考える学者の方が多い。避難計画も現時点で一応の合理性、実効性を備えている」としていずれも退けた。

おいおい、「避難計画も現時点で一応の合理性、実効性を備えている」と判断したら再稼働できないだろ。『一応』で良い訳がない





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川内原発:「これからも闘う」…無念の住民、決意新た 2015年04月22日 11時44分(最終更新 04月22日 13時47分)
 司法に住民の訴えは届かなかった。鹿児島地裁は22日、九州電力川内原発1、2号機の再稼働差し止めを求める仮処分申し立てを却下した。関西電力高浜原発への福井地裁決定(14日)に続く差し止めを期待した申立人の住民たちは「納得できない」と不満をあらわにした。【土田暁彦】

納得できない!

 「不当決定」「私達は屈しない」。午前10時に決定が出た直後、鹿児島地裁前で住民側弁護団が「申し立て却下」を伝える2枚の垂れ幕を掲げると、集まった支援者からは憤りの声が漏れた。

 その後、支援者らは地裁向かいの広場で森雅美弁護団長から決定内容の説明を受けた。厳しい表情の森弁護団長に対し、「再稼働反対」と書いた紙を胸元に掲げるなどした約150人の支援者も落胆の色を隠せない様子だった。

 「原発の再稼働を原子力規制委員会も薩摩川内市も県も認め、そして司法も認めてしまった。誰も住民の命を守らないのか残念な気持ちだ」。申立人の一人で、川内原発がある鹿児島県薩摩川内市の自営業、森永明子さん(43)も無念の表情を浮かべた。

納得できない!

 川内原発運転差し止め訴訟の原告団長であり、広島県出身の被爆3世。母方の祖父が広島で被爆した。

 高校生の頃、戦争体験を聞く宿題があり、祖父に原爆について聞こうとしたが、口を閉ざされた。「家族から聞いたのは(祖父が)被爆手帳を持っている、ということだけ」。祖父はつらい過去を封印したまま、20年前にがんで亡くなった。母親も子宮頸(けい)がんで手術しており、因果関係は分からないが原爆の恐ろしさを感じてきた。

 2000年に夫(53)の実家がある薩摩川内市に移り、夫婦でガラス工房で働き始めた。自宅は川内原発から約10キロ。被爆3世の身で原発の存在が気にならないわけはなかったが、反原発に身を投じたのは、09年の3号機増設計画の公表がきっかけだ。その年の広島原爆の日(8月6日)、市民グループが鹿児島県庁に反対署名を提出すると聞き、活動に参加した。

 そして11年3月の東京電力福島第1原発事故。今は中学2年と小学4年になる娘2人の母として「子供たちのため、その古里を守るために裁判をしなければならない」。12年に川内原発運転差し止め訴訟に参加し、原告団長になった。

 家族などが川内原発で働き地元では声を上げにくい人がいるが「実は原発に反対」と自治会役員から打ち明けられたこともある。「これで気を落としてしまうと大変なことになる。これからも本訴訟で闘うつもりだ」。自らを鼓舞するように語った。






規制委員長「粛々と進める」=川内差し止め却下に 2015/04/22-16:30
 原子力規制委員会の田中俊一委員長は22日の定例記者会見で、九州電力川内原発1、2号機の再稼働差し止めを却下した鹿児島地裁の仮処分決定について、「われわれは今の規制を十分検討したつもりであり、それに基づいて粛々と進めていく」と述べた。
 新規制基準を「緩やかに過ぎる」と否定した14日の福井地裁とは対照的な決定。大きく分かれた司法判断にも、田中委員長は「裁判官は基本的に独立だから、そういうこともある。なぜそういう違いになったのかは分からない」と冷静に受け止めた。
 その上で、現在進められている川内原発の使用前検査について「規制委の考え方や取り組みは、特に裁判によってどうこうされることはない。大事なことは重大事故を起こさないような対策が取られているか、使用前検査を含めてきちんと見ていくことだ」と強調した。




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2015年4月14日 17:08:17 司法は生きていた!高浜原発 3、4号機再稼働差し止め 福井地裁、仮処分



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