大飯原発の3号機と4号機の「ストレステスト」

原子力安全・保安院:
「福島第一原発の事故と同じ地震や津波に襲われても、安全性の余裕は十分ある」として、「妥当」と評価

原子力安全委員会の検討会:
「複数の原発が同時に被災した場合の影響」
「緊急対策に当たる人の確保」
などについて、質問。



原発の“1次評価” 検証開始
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原発の“1次評価” 検証開始
2月21日 18時49分

関西電力が運転再開を目指して実施した大飯原子力発電所の2基の「ストレステスト」を巡って、国の原子力安全委員会は、原子力安全・保安院が「妥当」とした「1次評価」の結果について、21日から検証を始めました。

原子力安全委員会の「ストレステスト」を検証する検討会には、専門家など11人が参加しました。
ストレステストについて、政府は、その「1次評価」を運転再開の判断の前提としていますが、安全委員会は、20日、「ストレステストは『1次評価』だけでは安全性を評価するには不十分で、詳細な判断基準を設けた『2次評価』も必要だ」とする見解を示しています。
しかし、安全委員会は、「再開は政府が判断する」としていて、関西電力が実施した福井県にある大飯原発の3号機と4号機の「ストレステスト」を巡って、原子力安全・保安院が「妥当」とした「1次評価」の結果について、21日から始めました。
検討会では、まず保安院から、「福島第一原発の事故と同じ地震や津波に襲われても、安全性の余裕は十分ある」として、「妥当」と評価したことについて説明がありました。
これに対し、専門家から、「複数の原発が同時に被災した場合の影響」や「緊急対策に当たる人の確保」などについて、質問が相次ぎました。
安全委員会によるストレステストの検証は、大飯原発が全国で初めてです。
安全委員会は、来月末までに検証を終える方針で、その後、政府が、地元自治体と協議をしたうえで、運転再開を最終的に判断することにしています。
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大飯原発:ストレステスト検討の初会合開く…原子力安全委
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大飯原発:ストレステスト検討の初会合開く…原子力安全委

 内閣府原子力安全委員会(班目春樹委員長)は21日、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)が再稼働するための条件になる安全評価(ストレステスト)の1次評価の妥当性を確認する検討会の初会合を開いた。3月中の結論を目指している。それを踏まえ、野田佳彦首相と関係の3閣僚が地元の意向を踏まえて再稼働を判断する。

 経済産業省原子力安全・保安院は関電の提出した1次評価について、妥当とする審査書をまとめた。検討会は安全委の委員5人と外部の専門家6人の計11人で構成。保安院の審査書を踏まえ、東京電力福島第1原発事故の原因となった電源喪失が起きた場合の対策や審査方針などを討議した。

 会場では約50人が傍聴。「運転再開に批判的な声も聞くべきだ」などと声が上がり、議論が一時中断する場面もあった。【関東晋慈】

毎日新聞 2012年2月21日 19時19分
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保安院に7項目質問=確認法など説明求める−耐性評価で審査開始・安全委検討会
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保安院に7項目質問=確認法など説明求める−耐性評価で審査開始・安全委検討会

 原発再稼働の前提とされるストレステスト(耐性評価)で、国の原子力安全委員会は21日、経済産業省原子力安全・保安院がまとめた関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の評価審査書を議論する検討会の初会合を開いた。安全委は保安院に対し、関電が整備した安全対策の実効性をどう確認したかなど、7項目で回答を求めた。
 班目春樹委員長は「議論を進める上で、安全委としての視点をまとめたものだ」と述べた。
 検討会は安全委員5人と原子力工学などの専門家6人で構成。この日は保安院が、関電の評価を「妥当」とした審査書の内容を説明し、専門家からは「4基の原子炉の同時被災を想定したというが、1、2号機はどの程度の事故を想定したのか」「緊急時の招集要員が技術を持っているか確認したか」などの質問が出た。(2012/02/21-18:59)
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