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東電に99億円請求した被ばく米兵8人の代理人弁護士に聞く - WSJ.com
 東京電力福島第1原発の事故から1年10カ月余りがたった。

 日本では、東電に対し、福島県内外の住民による複数の刑事告訴が進行中だと報じられているが、米国でも、昨年12月21日、カリフォルニア州サンディエゴの米連邦地裁に、東電を相手取り、1億1000万ドル(約99億円)の損害賠償を求める民事訴訟が起こされた。

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 請求額の内訳は、原告一人あたま1000万ドルの損害賠償金に加え、東電が放射能に関する正しい情報を与えず、被ばくし、健康を害したとして、二度と同じようなことが起こらないよう抑止することを目的とする「懲罰的損害賠償」3000万ドルだ。また、別途、原告をはじめ、日本の被災者などに治療を施す非営利医療組織の設立基金、1億ドルも求めている。

原告一人あたり
1000万ドル ・・ 損害賠償金
3000万ドル ・・ 二度と同じようなことが起こらないよう抑止することを目的とする「懲罰的損害賠償」

原告をはじめ、日本の被災者などに治療を施す非営利医療組織の設立基金
1億ドル

 調査していくうちに、ほかの乗組員のなかにも具合の悪い人がいることが分かった。何かに集中できなくなったり、体重が急増したり、逆に体重が約14キロ激減したり。激やせした女性は、胆のう摘出の手術を余儀なくされた。腸からの出血や鼻血、甲状腺に問題が生じた人も複数いる。原告は、全員20代の若者だ。いずれも以前は健康だったが、徐々に症状が進み、ある時点で顕著になった。連日、片頭痛に襲われるようになった人もいる。

何かに集中できなくなった
体重が急増
体重が約14キロ激減
胆のう摘出の手術を余儀なくされた
腸からの出血や鼻血
甲状腺に問題が生じた人も複数
片頭痛

前から聞いている被曝症状と、かなりダブりますね。

――被ばくと健康被害の関係は立証が難しいと言われるが、その医師が、今回の訴訟についても因果関係ありと判断したのか。

ガーナー弁護士 そうだ。関係がある可能性のほうが高い、と結論づけられた。もっと多くの症例が出れば、(立証が)容易になるという。現在、調査を進めている最中だが、何らかの症状が出ている乗組員は、すでに40人を超えている。骨や骨格組織の衰弱などが見られる人もいる。単なる偶然にしては、人数が多すぎるだろう。医者は、因果関係があるという認識を日ごとに深めている。これは、独断や根拠なき主張ではない。

関係がある可能性のほうが高い、と結論づけられた。もっと多くの症例が出れば、(立証が)容易になる
調査を進めている最中だが、何らかの症状が出ている乗組員は、すでに40人を超えている。

――1億ドルの医療基金とは?

ガーナー弁護士 非営利組織の医療施設を設立し、治療だけでなく、被ばくした人たちがどうやって生産的で実りある生活を送れるかといった教育も行う。日本の人たちも利用できるように、ハワイに立ち上げる。日本国内では十分な補償を受けられないのではないか、と危惧するからだ。

日本の人たちも利用できるように、ハワイに立ち上げる。
日本国内では十分な補償を受けられないのではないか、と危惧するからだ。

 乗組員の安全を確保すべきなのは米海軍だから、彼らを訴えればいい、とはならない。米法律学の下では、第一義的な加害者が、その不法行為によって生じたすべての損害に責を負うことになる。勝つ自信はある。日本で十分な対応を受けられない人たちのためにも、思い切って立ち向かうことにした。

日本で十分な対応を受けられない人たちのためにも、思い切って立ち向かうことにした。

(インタビュー後記)米東部時間1月17日、訴状の宛先である東電ワシントンDC事務所に問い合わせたが、訴訟についてはノーコメントという返事が返ってきた。

東電は、ダンマリ作戦
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